さて、ディストリクト9(District 9)見てきたよー!ハルカが生後1ヶ月だし、レンはいたずら盛りだから映画館なんてとても連れて行けないし(ディストリクト9は16歳以下はダメだし)、「ディストリクト9見に行きたいから、ちょっと子供2人預かってくれる?」なあんて友達に頼むのも気が引けるわ、と思ってなかなか見に行く機会が無かった。しかし!先日(10月2日)にディストリクト9の記事をHi from Africaにアップした後ちょっと調べたら、近所の巨大ショッピングモールのドライブインにて、先週末から今週にかけて1週間だけ、ディストリクト9が放映されているではないか!ああ、これは神さまが私に、ぜひ見に行きなさいと言ってくれたのだワ(涙)というわけで、映画は大好きだが映画館は嫌い(、、、理由はいろいろあるらしい)な夫に、「ドライブインだったらいいでしょ?レンも(ほんとはダメだけど)隠れて行けるし、ハルカも車で眠ってればいいんだし」と説得して、6日の夜に出かけました♪

メンリンパークの屋上ドライブイン。ちょっと見にくいけれど、大きなスクリーンの背景に見えるのはプレトリア市の夜景。
ドライブインでは夜9時半からディストリクト9が始まるとあったのに、我々が到着した9時15分の時点で、すでに映画が15分くらい始まっていたようだ。なんてこったい!初めの部分を逃してしまって不満だったけれど、映画の展開がとても速くて、すぐに文句を言うのも忘れて家族全員映画にのめりこんでしまった(ハルカは寝ていたが)。話の内容は、28年前、ヨハネスブルク市上空にエイリアンが巨大な宇宙船でやってきて、人間たちを驚かせた。どうやら宇宙船に問題がおきて動けなくなり、エイリアンたちは地球で難民となった。エイリアンは人間から隔離されたディストリクト9に住まわされ、地区は貧しく犯罪に満ちたスラムとなり、南ア政府がエイリアン難民をディストリクト10に強制移住を図る。主人公のヴィーカスは、政府に移住プロジェクトの委託を受けた軍事関連企業の元、プロジェクトリーダーとしてD9に入る。そしてあるエイリアンの小屋で、得たいの知れない液体を浴び、エイリアンと企業の秘密にどんどんと巻き込まれていくことになる、、、!ストーリー展開は推測しやすそうで、実はなかなか分からないというサスペンスに満ちていて、最後の最後までとても楽しめました。以下、私の感想です。
- 話の展開が速く、主人公は期待を裏切らない正統派の正義の味方のキャラ、ストーリはシンプルなのでおもしろくて分かりやすい。また、シリアスになりすぎず、コミカルでユーモアのあふれる展開になっている。エイリアンやエイリアンの武器、宇宙船の特殊撮影など、エンターテイメント性も高い。
- エイリアンは2008年の移民襲撃事件、ディストリクト9はケープタウンのディストリクト6、スラムは南ア各地に見られるインフォーマル住宅地、エイリアン隔離はアパルトヘイト、など南アの社会事情を連想させる点が多い。そのため、南ア事情を知っている人たちにはまた格段におもしろいと思う。
- スラムというのが、ほんとにすごいスラムの様相を示していて、あーすごいなーと思ってみていたが、映画の中ではここにエイリアンが住んでいても、実際には南アフリカ住民が毎日暮らしているわけだし、移民襲撃事件の時やデモがあったときは警察ヘリが飛び交ったり重装備警察と住民が打ち合ったりと、ディストリクト9のアクション顔負けのシーンが実際に展開したのだから、やはりすごい社会問題だ。撮影が行われたインフォーマル住宅地の住民は、一部は撮影に対して好意的(撮影側から支払いがあったから)、一部は搾取されたと感じているとのこと。下のリンク記事を参照。
- ナイジェリア人がディストリクト9でエイリアン相手に商売(商店、武器売買、売春など)をするギャングとして描かれていて、ギャングリーダー(その名もオバサンジョ)がエイリアンパワー獲得のエイリアンの肉を食べるという話は、ちょっとステレオタイプされすぎかと思った。ビジネス運を高めるために人間、特に子供の肉や内臓を魔術に使うのは、南部アフリカ諸国では実際にある。映画の中ではナイジェリア人のみがギャングであったり人の肉を食べたりするように描かれているが、南アでは南ア人ギャングや人肉取引が多いのが事実だ。こんなに悪く描かれてしまったナイジェリア人は当然ハッピーでない。下のリンクを参照。

モールの屋上のドライブイン、流れ星を背景に展開した南アフリカのエイリアンムービーは格別でした。アメリカではこの夏トップの大ヒット。興行売上9千万ドル(1ドル100円で換算して90億円)だそう。日本ではいつ公開されるのか分からないが、見る機会があればぜひどうぞ。以下情報リンクです。
- 映画撮影が行われたヨハネスブルク市ソウェトにあるインフォーマル住宅地区住民の、映画に対する思い。この住宅地住民も、映画のエイリアンと同じように、政府により強制立ち退きを迫られている。guardian.co.uk より。
- ナイジェリアはディストリクト9に否定的、、、。CBC Newsより。
- こちら、プロットを読むとストーリーが分かりすぎてしまうので、全部読まないほうが良いかも。撮影に関する裏話は南ア事情を説明しているので面白い。ディストリクト9Wikipedia
- 監督と主人公を演じた俳優は、2005年に外国移民問題を扱う短いドキュメンタリーを撮影した。Spy Films

メンリンパーク・ドライブイン。 星空の下、夜景を見ながらリラックスして映画を鑑賞できる。
このたびディストリクト9を見たドライブインは、メンリンパーク(Menlyn Park)という巨大ショッピングモールの屋上にあります。メンリンパークはアフリカ最大のモールだそうで、以前にブログで紹介したプレトリア市上空30メートルでパーティーを!といった様々なアトラクションがあり、こちらのドライブインも、世界で初めて屋上に設置されたとのこと。星空の下、プレトリア市の夜景を見下ろしながら、巨大スクリーンに映し出される映画を見るのは最高!レンも目をキラキラさせながら初めて見る大きな映画スクリーンを凝視(ほんと、興奮しすぎてほとんど動かなかったです)してました。値段は車一台65ラント、9アメリカドルくらい(1US$=7.3R)。水曜は半額。またたびたび出かけよう。メンリンパーク・ドライブインのサイトはこちら。



